めたふぃぁ

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「富貴繁栄、除災、諸病疫病よけ」のためのお経 「仏説 雨寶陀羅尼経」 の和訳 

武漢ウイルス(Covid19)により、心身ならびに経済面において甚大なる被害を受けている方々に、少しでもお役に立てればと思い、仏説 雨寶陀羅尼経を和訳いたしました。

 

この雨寶陀羅尼を大いなる熱誠を込めて唱え、書き写して所持することにより、皆さまが安心安全・富貴繁栄を得られますよう。

そして互いに助け合い、結果多くの人々の命が救われますよう。

その一心にて和訳してみました。

 

以下が漢文を和訳したものです。

 

お経や陀羅尼もある程度内容を把握したうえで覚えたほうが、わけもわからずとなえるより覚えやすいと思います。

まずは一読いただき、内容を把握して頂いたうえで陀羅尼をダーラニー(記憶)することをおススメいたします。

 

最上は陀羅尼、心真言、心中心真言、小心真言全てを暗記してとなえると善いのですが、

まずは憶えやすい心真言(おん ばす だれ すばーはー(そわか))、心中心真言(おん すり ばす すばーはー)、小心真言(おん ばす すばーはー)いずれかを覚えてしまい、これらを108回唱えることを何回も繰り返しているうちに、陀羅尼も覚えたくなって、ダーラニー(記憶)することになると思います。

 

 

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仏説 雨寶陀羅尼経

 

唐の三蔵僧、大廣智 不空が、

詔を奉じて訳す。

 

私はこのように聞いた。

あるとき世尊は、カウシャーンビー「कौशाम्बी (kauśāmbī)」国のカンタカ林に住んでいた。大僧衆五百人と

多くの諸大菩薩を伴っていた。

 

カウシャーンビー国に一人の長者がいた。

名前を妙月と言った。

五根(眼・耳・鼻・舌・身)心・意が静寂で、

たくさんの男女と従僕を持ち、

仏への清らかな信仰を成就していた。

仏の所に詣で仏の足に顔をつけて礼拝をし、

十万回仏の周りを右回りに廻り片隅に控え、

合掌をして仏に向かって述べた。

 

「世尊、如来應正等覺に、

少し疑問に思うことを質問したいのですが、

ただ願わくは、大慈悲を垂れたまい、聴く事をお許しください。」

 

世尊は長者に告げた。

 

「あなたの意のままに質問しなさい。

今まさに説いて

心を喜ばせなさい。」

 

長者はこの言葉を聞き飛びあがり歓喜した。

 

「世尊、どうすれば貧しい人が富を得ることができるようになり、

また、諸々の病気にかからなくさせることができるでしょうか。」

 

世尊は妙月長者に告げた。

 

「どうしてこの問いを成したのかな。」

 

長者は重ねて仏に申し上げた。

 

「世尊、我ら在家には多くの眷属がいます。

資財が乏しく、彼らへの支払いが難しく、

また、病気も多いのです。

ただ願わくは、世尊、法要をお示しください。

貧しい者を貧窮から永久に離れさせ、

倉庫に財宝が満ち溢れ

家中の妻子眷属や求めてくる者が必ず歓喜を生じるように、

施主のために

諸々の倉庫に金銀や珍しい宝、宝珠やダイヤモンド、珍しい品物

赤玉、瑪瑙、金宝の類が豊かに尽きることがなく、親族・眷属に広く与え、有情に恵み施すことができるますよう。」

 

世尊は、妙月長者に告げた。

 

「私は、阿僧祇劫(1056年)前に世尊に遇った。

名を持金剛海音如來という。

彼の如来に従いこの雨寶陀羅尼を授かった。

受持読誦し、喜んで念じ、他の者に広く説いて流布してきた。

この陀羅尼の威徳力ゆえに。

 

もし、(この陀羅尼を受持すれば)人、非人、ヤクシャ、ラセツ、

ヒレイタ、ヒシャシャ、クハンダ、ウサタラカ、

フタンナ、カタフタンナなどで悪心を起こした者がいても、

害をなすことができない。

また、諸々の(人の脂、髄、膿、血、鼻水、唾、大小便を食べる)鬼が来て悩まそうとしても、

障礙をなすことができない。

 

仏は妙月長者に告げた。

 

心で念じ書写したものを持つ者

ただ名号を聞くだけでも、これを喜んで受持し広く他の人に説く者は、

夜、安穏に諸々の快楽を受けることができる。

ヨガをし、また資産・食料が豊かで安穏であるからである。

 

もしこの雨寶陀羅尼を受持したいと欲するならば、

一切の如来を供養し、

一夜、二夜、あるいは三夜、

専心して読誦したならば、

きよらかな敬い信ずる心を受けた三宝(仏法僧)と諸天は皆歓喜し、

即座に財宝や穀物の雨を

読誦した者に降らすであろう。」

 

その陀羅尼はすなわち、

 

曩(な)謨(もう) 婆(ば)誐(が)嚩(ば)帝(てい) 嚩(ば)日(じ)囉(ら) 揑(だ)囉(ら) 娑(さー)誐(が)囉(ら) 捏(に)奴(る)具(ご)灑(しゃー)耶(や) 怛(たた)他(ーが)多(たー)野(や)

namo bhāgavate vajra dhara sāgara nirghoṣāya tathāgatāya   

(敬礼)(世尊)(金剛)(持)(海)(妙音)(如来

 

怛(た)儞(に)也(や)他(たー) 

tadyathā :

(即説咒曰)

 

唵(おん)  素(す)嚕(る)閉(ぺい) 跋(ば)捺(ど)囉(ら)嚩(ば)底(てぃ)  矒(まん)誐(が)㘑(れい)  阿(あ)左(さ)㘑(れい)  阿(あ)左(さ)跛(ぱ)㘑(れい)

oṃ  surupe  bhadra-vati  maṅgale   acale   acapale   

(願)(美)(賢善有)(吉祥)(不動)(無動)

 

嗢(う)伽(がー)跢(た)儞(に)   嗢(う)陛(べ)娜(だ)儞(に)  薩(さ)寫(すや)嚩(ば)底(てぃ)  馱(だ)孃(にゃ)嚩(ば)底(てぃ)  馱(だ)曩(な)嚩(ば)底(てぃ)

ughātani    ubhedani   sasya-vati  dhanya-vati dhana-vati    

(豊で盛ん)(豊かな収入)(豆が実る)(穀物が実る)(財宝が実る)

 

室(す)唎(りー)麼(ま)底(てぃ) 鉢(ぷ)囉(ら)婆(ば)嚩(ば)底(てぃ)  阿(あ)麼(ま)㘑(れ)  尾(び)麼(ま)黎(れ)  嚕(る)嚕(る) 素(す)嚕(る)閉(べ)

śrīmati   prabhavati   amale    vimale   ruru  surubhe      

(吉祥智)(光明智)(無垢)(清浄)(速速)(美妙)

 

尾(び)麼(ま)黎(れ)  阿(あ)娜(だ)多(た)悉(す)帝(て) 尾(び)娜(だ)多(た)悉(す)帝(て) 尾(び)濕(す)嚩(ば) 計(け)如(し)

vimale    adataste   vi-dataste  viśva ke-śi    

(清浄)(無塵)(美離垢)(世界)(有食)

 

鴦(あん)矩(く)㘑(れ)   矒(まん)矩(く)㘑(れ)  地(ぢ)地(ぢ)冥(め)   度(どぅ)度(どぅ)冥(め) 跢(た)跢(た)㘑(れ) 多(た)囉(ら) 多(た)囉(ら)

aṅkule    maṅkule   dhidhime dhudhume  tatale  tara tara      

(発芽)(成長)(満足)(滅除)(増加)(救済)(救済)

 

嚩(ば)日(じ)㘑(れ) 阿(あー)韈(ばる)跢(た)儞(に)  歩(ぶ)計(け)  屋(お)計(け) 吒(た)計(け) 吒(た)計(け)

vajre   āvarttani  bhukke  okke  ṭake  ṭake     

(金剛杵)(回転)(世尊)(敬礼)(進取)(進取)

 

韈(ば)囉(ら)灑(さ)尼(に) 儞(に)澁(す)播(ぱー)娜(だ)儞(に) 

varṣaṇi   niṣpādani 

(降雨)(成就・達成)

 

婆(ば)誐(が)挽(ばん)  嚩(ば)日(じ)囉(ら) 馱(だ)囉(ら) 娑(さー)誐(が)囉(ら)  揑(にる)具(ご)衫(さん)  怛(た)他(たー)蘖(が)跢(た)

bhagavaṃ vajra dhara  sāgara  nirghoṣaṃ tathāgata      

(世尊)(金剛)(持)(海)(妙音)(如来

 

麼(ま)弩(ぬ)娑(す)磨(ま)囉(ら) 娑(す)麼(ま)囉(ら) 娑(す)麼(ま)囉(ら)

manusmara smara smara   

(思惟憶念)(憶念)(憶念)

 

薩(さる)嚩(ば) 怛(た)他(たー)跢(がた) 薩(さっ)底(と)也(や) 麼(ま)弩(ぬ)娑(す)麼(ま)囉(ら) 

sarva tathāgata  satya manusmara   

(一切)(如来)(真実)(思惟憶念)

 

達(だー)麼(ま) 薩(さっ)底(と)也(や) 麼(ま)弩(ぬ)娑(す)麼(ま)囉(ら)

dharmma satya manusmara  

(法)(真実)(思惟憶念)

 

僧(さん)伽(が) 薩(さっ)底(と)也(や) 麼(ま)弩(ぬ)娑(す)麼(ま)囉(ら) 怛(た)吒(たっ) 怛(た)吒(たっ) 

saṃgha satya manusmara taṭa taṭa    

(僧団)(真実)(思惟憶念)(宝物)(宝物)

 

布(ぷー)囉(ら) 布(ぷー)囉(ら) 布(ぷー)囉(ら)也(や) 布(ぷー)囉(ら)野(や) 婆(ば)囉(ら) 婆(ば)囉(ら) 婆(ば)囉(ら)抳(に) 

pūra pūra pūraya pūraya bhara bhara bharaṇi      

(満)(満)(満足)(満足)(聚)(聚)(福聚)

 

素(す)矒(まん)誐(が)麗(れい) 扇(さーん)跢(た)麼(ま)底(てぃ) 誐(まんが)攞(ら)麼(ま)底(てぃ)  

sumaṅgale   śāntamati   maṅgalamati   

(福・吉祥)(寂静智)(吉祥智)

 

鉢(ぷ)囉(ら)婆(ばー)麼(ま)底(てぃ) 摩(ま)訶(はー)麼(ま)底(てぃ)

prabhāmati mahāmati 

(光明智)(偉大智)

 

素(す)婆(ば)捺(ど)囉(ら)嚩(ば)底(てぃ) 阿(あー)蘖(が)蹉(ちゃー) 阿(あー)蘖(が)蹉(ちゃー) 

subhadravati āgacchā āgacchā   

(賢者の智慧)(速得)(速得)

 

三(さ)麼(ま)野(や) 麼(ま)弩(ぬ)娑(す)麼(ま)囉(ら) 娑(す)嚩(ばー)賀(はー)

samaya manusmara svāhā   

(三昧)(思惟憶念)(成就)

 

阿(あー)馱(だー)囉(ら)拏(な) 麼(ま)弩(ぬ)娑(す)麼(ま)囉(ら) 娑(す)嚩(ばー)賀(はー) 

ādhāraṇa manusmara svāhā  

(保持)(思惟憶念)(成就)

 

鉢(ぷ)囉(ら)婆(ばー)嚩(ば) 麼(ま)弩(ぬ)娑(す)麼(ま)囉(ら) 娑(す)嚩(ばー)賀(はー) 

prabhāva manusmara svāhā  

(神通力)(思惟憶念)(成就)

 

馱(だ)哩(り)底(てぃ) 麼(ま)弩(ぬ)娑(す)麼(ま)囉(ら) 娑(す)嚩(ばー)賀(はー) 

dhṛti manusmara svāhā  

(堅持)(思惟憶念)(成就)

 

尾(び)惹(じゃ)野(や) 麼(ま)弩(ぬ)娑(す)麼(ま)囉(ら) 娑(す)嚩(ばー)賀(はー) 

vijaya manusmara svāhā  

(殊勝)(思惟憶念)(成就)

 

薩(さる)嚩(ば) 薩(さっ)怛(と)嚩(ば) 尾(び)惹(じゃ)野(や)  麼(ま)弩(ぬ)娑(す)麼(ま)囉(ら) 娑(す)嚩(ばー)賀(はー)

sarva satva  vijaya   manusmara  svāhā    

(一切)(有情)(殊勝)(思惟憶念)(成就)

 

仏は妙月長者に告げた。

 

「この名は雨寶陀羅尼という。

この陀羅尼の威力をもってすれば、

病、剣難、業障が皆悉く消滅する。

 

もし善き男女が、一切如来を供養し、

一日一夜、絶え間なくこの陀羅尼を唱えたならば、

 

その家には即座に宝が大量に降ってくる。

一切の災禍が皆ことごとく消滅する。

これゆえに、この雨寶陀羅尼を受持し、

他の人のために広く分かりやすく演説しなさい。

 

「善き事です、世尊。」

妙月長者は、仏が説くのを聞いて歓喜した。

 

「今、この雨寶陀羅尼を佛より受け、

受持し、読誦し、他の人のためにわかりやすく解説します。」

 

妙月長者は仏より教えを受けおわり、

世尊を十万回右回りに廻り、

合掌をして世尊の足に頭をつけて礼をし、歓喜して辞去した。

 

仏は阿難陀に告げた。

 

「妙月長者の家に行きなさい。

かの長者の諸々の蔵の中に、色々な財穀珍宝や資材が

満ち溢れているのを見なさい。」

 

阿難陀は仏の指示を受け、

カウシャーンビー大城に住む妙月長者の家を訪れ、

中に入って、諸々の蔵の中に財宝が満ち溢れているのを見た。

このことを見て、大歓喜し、飛びあがって踊って帰った。

 

阿難陀は、未曽有の事と怪しみつつ大そう歓喜して仏に申し上げた。

 

「世尊、どのような因縁で妙月長者の家の蔵が満ち溢れているのですか。」

 

仏は言った。

 

「妙月長者が、清らかな心で私を信じ、

この雨寶陀羅尼を受持し、

一切有情のために広く説いたからである。

これゆえに、阿難よ、この陀羅尼を受持し、広く人々に説きなさい。

仏眼をもって諸世間の天・人・魔・梵・僧・バラモンを見ると、

この雨寶陀羅尼を受持するものは障害・難事をなさない。

なにゆえか、

如来は嘘を言わないからである。

この真言は壊れないからである。

この陀羅尼は、善根の無い有情は聴く事が出来ない。

ましてや書写受持読誦することもできない。

なにゆえか、

一切如来が真実を広く説いているからだ。

一切如来が喜んでいるからだ。

一切如来が称賛しているからだ。

一切如来が顕彰しているからだ。

一切如来が善根の種を植えているからだ。」

 

阿難は仏に申し上げた。

 

「善きことです、世尊。」

 

妙なるガータ「gāthā (गाथा)」(韻文)で頌を説いた。

 

諸仏は不思議、仏法も不思議

清らかな信心は不思議、果報もまた不思議

寂滅の智慧は一切の法は不生滅であることを智る。

最勝の彼岸に至った勇猛なる仏に敬礼いたします。

 

阿難陀は、

仏がこの雨寶陀羅尼經を説くのを聞いて

飛び跳ねて踊り、歓喜して仏に申しあげた。

 

「世尊、この法要は何という名でしょうか。

この経を我らはなんと云って奉ずればよいでしょうか。」

 

仏は阿難陀に告げた。

 

「妙月長者が問うたこの経の名前を

汝がまさに受持しなさい。

またの名を一切の財宝・埋蔵金を獲る経

またの名を一切如来が称賛する雨寶陀羅尼の教えという。

汝がまさに受持しなさい。」

 

世尊がこの経を説き終わり、

数えきれないほど多くの僧および諸菩薩

諸天人、阿修羅等の一切の大衆が

仏の説くところを聞き、大歓喜して信じ修行をした。

 

 なお、

真言は、

 唵(おん) 嚩素(ばす) 馱㘑(だれ) 娑嚩賀(すばーはー)

oṃ  vasu  dhare  svāhā   

(唵)(財宝)(持)(成就)

 

心中心真言は、

 唵(おん) 室唎(すりー) 嚩素(ばす) 娑嚩賀(すばーはー)

oṃ  śrī   vasu  svāhā   

(唵)(吉祥)(財宝)(成就)

 

小心真言は、

 唵(おん) 嚩素(ばす) 娑嚩賀(すばーはー)

oṃ  vasu  svāhā  

(唵)(財宝)(成就)